くまとカメの物語について


くまさんとカメさんのいる星は、動物さんの星のようでした。


くまさんは、神社へお参りしに来たのは、先に逝ってしまった子を弔うためでした。

 

神社はご神域ではなく、あちらの世界のゲートでした。


鳥居は入り口の門で、奥の樹は異世界への橋。

くまさんはその場所へお祈りをしにきたのです。



玉垣の前方横にある植木鉢の木へ袋をかけたのは、くまさんからの贈りもの。

その樹から故人へ言葉が届くしくみで、樹へお礼をしたのでした。


舞殿で休んでいたくまさんは、次の瞬間、真っ白になります。


くまさんに突然、死が訪れたのでした。

なぜなら、周りもカメさんもすべて白くなって、星の終わりを迎えたのでした。


何が起こったのかわからないくまさんへ、どこからともなくやってきたカメさんが話しかけます。


『ぼくちゃんたちは、星になるんだ。』


カメさんには、これからどうなるのか分かっているのでした。

そして、くまさんもそれを解っているのでした。


二人は、星の終わった黒い空をかけていき、光が見えると消えていきました。

二人は、向こうの世界へ行ったのです。



きっと星になったのでしょう。



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作曲家・作家 雪森 一花の作品スペース ー 作曲と創作の日々 ―